
以前の記事では、音に反響を加える「ディレイ」についてご紹介しました。
今回はそのディレイに似た効果の「リバーブ」の使い方をご紹介したいと思います!
この記事ではこんなことが出来るようになります
・映像における、リバーブの活用場面が分かる
・声や効果音にリバーブを掛けることができる
・FXチャンネルが使えるようになる
なお今回練習で使用する声素材は以下からダウンロード可能ですので、
ご自由にダウンロードしてお使いください。
48kHz/24Bit WAV
※個人利用の範囲内でお使いください
環境・出典:WINDOWS 10、CUBASE PRO 10.5

リバーブの効果
リバーブはカラオケで設定するエコーや自宅のお風呂場のような響きを出すエフェクトです。
残響を作り出すエフェクトですが、一概に「響き」といっても、
・クローゼットの中の響き
・トンネル内の響き
・お風呂場の響き
と環境により音質は様々です。
ディレイとの違い
ディレイは音が跳ね返る「反響」を作り出すのに対し、リバーブは音の余韻「残響」を作り出します。
また、リバーブは空間を作り出すのが得意なので、部屋の広さや響きの暗さ・明るさなども細かく設定できます。
響きの違いを確認
【① Room(部屋) > ② Hall(ホール > ③ Church(教会)】
リバーブには、空間を再現した数種類のタイプが存在します。
サンプル音源をご用意しましたので視聴してみましょう。上記の順番でリバーブが掛かっています。雰囲気が違うのが確認できますね。
リバーブの活用例
映像における音声編集で、リバーブを活用できる場面の一例をご紹介します。
① 声の響きと映像を合わせる
例えば
を行う場合、 広いスタジアムで大声を出しているシーンなのに、狭いスタジオで録音した声を使う為に雰囲気が出ない。ということが起きます。そんなときに空間に合わせたリバーブをかければ、映像に合う自然な声にすることが出来ます。
② 効果音の音質を変える
効果音にリバーブを掛ける事により、迫力や距離感を加えることが出来ます。
例えば同じ爆発の効果音でも、広いリバーブ・狭いリバーブを使い分ければ、
・部屋の中での爆発 ・遠くの砂漠で大きな爆発
といった感じで、雰囲気を変える事が可能です。
③ 声には出さない「心の声」を作る
登場人物が頭で考えていることを、リバーブで表現できます。
リバーブを掛ける事により、実際に話しているシーンと区別が付くので、
「響きの無い声=会話している声」「リバーブにより残響のある声 = 頭で考えている声」 と視聴者が理解しやすくなります。
④ 次のシーンへのスムーズな移行
シーンが切り替わった際、いきなりBGMが途切れると不自然で視聴者が驚いてしまう。でもシーンが変わる前に徐々に音量を下げていくのもメリハリがない…。
そんな時に、BGMが途切れる箇所にリバーブもしくはディレイを掛けて残響をだすと、余韻が残りスムーズに次のシーンへの移行できます。
次のページからはCUBASE付属のRoomWorksを立ち上げて、実際にリバーブをかける方法をご紹介します!